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HIVとAIDSを知り、感染予防と対策を入念に!

悲しい男性

エイズ(AIDS)とはHIVというウイルスに感染して、体の免疫機能が低下することで引き起こされる病気です。これら2つはよく混同されがちですが、同一のものではありません。

HIVとは、HumanImmunodeficiencyVirusの頭文字を取ったウイルスの名前で、日本名ではヒト免疫不全ウイルスと言います。人間にはウイルスなどの病原体から体を守る免疫機能という仕組みが備わっていますが、この仕組みにおいて重要な役割を担っているのが、CD4陽性リンパ球などの免疫細胞です。HIVは人間の体内に侵入すると、これらの免疫細胞に感染するという特性を持ったウイルスになります。

一方エイズ(AIDS)は、日本では後天性免疫不全症候群という病名で、AcquiredImmunodeficiencySyndromeの略称です。HIVが免疫細胞に感染して増殖を始めると、免疫細胞は徐々に破壊されることで、その数を減らしていきます。それにより引き起こされるのが、免疫機能の低下です。そのため、通常では問題とならない病原体への耐性も無くなり、様々な病気を発症します。エイズには23種類の指標となる病気が定められており、いずれかの病気にかかった時点でエイズ患者と診断されます。したがって、HIVに感染していても、定められた23種類の病気にかからない限りはエイズとは言いません。

ウイルスが体内に侵入すると、2~4週間経過した後に急速に増殖を始めます。このとき、全く症状が現れない人もいますが、風邪やインフルエンザに似た初期症状が現れる人も存在します。主な初期症状は、発熱や喉の痛み、だるさ、筋肉痛といった症状です。その後、無症候期という全く症状が現れない期間に入りますが、この間もウイルスは増殖を続けており免疫細胞はどんどん破壊され続けています。無症状期間は非常に個人差があると言われており、通常は数年から10年程度でエイズを発症する傾向にありますが、短期間の内にエイズを発症することもあれば、10年以上経過してもエイズを発症しないこともあります。

このように、初期症状が見過ごされやすいことや、無症状期という全く症状が出ない期間があることで、HIV感染を自覚することは非常に困難です。実際に、何らかの症状が現れてから病院を受診した結果、エイズを発症していることが判明したエイズ患者も一定数存在しています。エイズ発症前に感染を確認するには、保健所や医療機関で『HIV検査』を受けるしかありません。検査によって早期発見できれば、適切な治療を継続的に続けることでエイズ発症を抑えながら、それまでと同じような日常生活を送ることができます。そのため、少しでも不安や疑いがある場合は検査を受けることが求められます。

また、検査同様に適切な予防対策も重要です。HIVが他人にうつる経路は主に3つと言われていますが、その中で最も多いのが『性行為による感染』です。精液や膣分泌液には多くのHIVが存在しているため、これらが粘膜や傷口から体内に侵入することで感染リスクが高まります。性行為での感染を予防するには『コンドームの使用』が最も有効で、精液や膣分泌液が直接粘膜に触れないようにすることが重要です。また、HIVは精液だけでなくカウパー腺液にも含まれているため、コンドームは性行為の途中からではなく最初から終わりまで装着する必要があるという認識も必要です。

適切な予防対策を行うことでHIVに感染するリスクは軽減できます。また、現代医療では様々な治療薬が開発されているため、早期発見して治療を続けることでエイズの発症率は大幅に下がります。そのため、コンドーム未使用での性行為などの感染の疑いがある行為をした場合には、早期での検査を受けることが重要です。